なれる!バーチャルYouTuber

前回の記事から3ヵ月も空いてしまいました。

 

最近はバーチャルYouTuber(Vtuber)が大きな流行を見せていて、視聴者だけでなく「自分もVtuberになりたい」という人、実際に始める人も日々増えています。

僕も簡単に機材やら何やら用意してVtuberの真似事をして遊んでおりますが、今回の記事では制作に関して用意したものや手順等を、参考にさせて頂いたサイト様の紹介を交えて行っていきたいと思います。

これからVtuberになりたいという人、なんとなく興味があるという方にとっての一助となれば幸いです。  嘘です、実際は備忘録です。

注意:ここで取り扱うのはフェイスキャプチャーを用いた2Dモデルアバターについてなので、3Dモデルやボディトラッキングについて学びたい方は他サイト様をご参照ください。

 

 

1.WebカメラとFacerig、マイクの用意

まずは表情を取り込む為のWebカメラと、それを2Dアバターに反映させる為のFacerigというソフトウェアを準備しました。

 

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Webカメラの必要スペックは30fpsの縦480ピクセルです。Amazonだと2000円せずに買えますね。ノートPCに内蔵されているカメラでも大丈夫でしょう。

あるいはiPhone等のスマートフォンにアプリを導入し、PCと接続する事でWebカメラの代用とする方法もあります。

ASCII.jp:iPhoneをPCのウェブカメラにできる「iVCam」を徹底解説|柳谷智宣の「神アプリの説明書」

いちいちWebカメラを買わなくて済むので経済ですね。ただし、カメラ代わりにしている間は当然通知等は見られないですし、位置を固定するのが面倒といったデメリットもあります。

 

Steam:FaceRig

Facerigの方はSteamというゲームソフト配信サービスにて購入可能です。2Dのアバターを使用する為には「Live2D Module」というDLCも購入しなければなりませんのでお忘れなく。本体価格1480円、DLCが398円ですがたまにセールで半額になってたりします。

 

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マイクはこれを使ってます。Webカメラ内蔵のマイクでもいいですが、音質にこだわりたかったり、マイクブーストが必要なようなら別途用意した方がいいでしょう。価格帯やタイプ(指向性の有無、コンデンサー、ピンマイク、ヘッドセット等々)は好き好きで決めましょう。

※追記:僕は上記のマイクとUSB式のサウンドカードを併用しています。マイク端子に直で接続すると何故か音質が悪いんですよね…恐らく内蔵サウンドカードの問題だとは思います。

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2.アバターの作製とアニメーション付与

FaceRig Live2Dアバターを自作する方法(序章、第1章):ぬぬぬのこっそりブロマガ - ブロマガ

1-1 PSDの準備【Live2D Cubism3の基礎の基礎】 | はちゃち的な。

主に上記2つのサイト様を参考にして2Dアバターを自作しました。流れを簡単に書き出すと、

 ①使用したいキャラクターの画像をpsdファイルで用意する

 ②Live2D Cubism Editorでアニメーションを設定する

 ③完成したアバターをFacerigに取り込んでトラッキングの微調整をする

の3工程に分けられます。

 

まず①、僕が自作したキャラクターの画像がこちらです。

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かわいいでしょ?

実際に使用したものは800×800ピクセルサイズで、ファイル形式もpsdにしてあります。pngでも問題ありませんが、顔のパーツ毎にレイヤーを分けてpsdで保存しておくと、後々のアニメーション設定や後半になってからの画像修正の反映が楽になります。

 

次に②ですが、Live2D Cubism Editorを使用して先程のpsd画像に動きを付けていきます。

Cubism 3 | Live2D

こちらのソフトは試用版と月額/年額課金制のPRO版がありますが、基本的には試用版で大体の動きを設定出来ます。もし試用版で満足のいく表現が出来ないなぁと感じた場合は、42日間のPRO版無料トライアルもありますのでそちらをお試しする事をおすすめします。

 

基本的には右目なら右目、口なら口とそのまま対応した動きを付けていけばいいのですが、僕の場合は翼の部分を動かしたかったので、眉の動きと連動するように設定しました。

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最後の③についてですが、ここを端折ると場合によっては常に半眼状態になったり、口が開きっぱなしになったりする可能性があります。特に細かい表情を再現したい場合はしっかり設定しておきましょう。

個人的には「実際の表情よりも大げさに動く」ように設定するといいかな、と思いました。例えば口パーツですが、体感として6割開けば最大値になるようにしておくと、喋っている時に口の動きが大きくなるので、ハキハキとした印象を与えやすくなります。

同様に目(まぶた)の動きで驚きを表現したり、感情表現をしっかり出したい場合は色々試してみると面白いですね。

 

 

3.OBSとYouTubeの設定

OBSというのは動画配信・録画用のフリーソフトです。配信用ソフトは他にも種類はありますが、OBSは無料かつメジャーで紹介記事も多く、トラブルが発生した時も検索すれば何かしら引っかかって対処しやすいかな、という印象です。

VIPで初心者がゲーム実況するには - OBS Studioの設定方法

VIPで初心者がゲーム実況するには - YouTube Liveでゲーム配信する方法

 

生配信と編集動画、どちらを主体にする場合にも、著作権侵害には気を付けましょう。特に生配信の場合、後ろでかかっていた曲をマイクで拾ってしまい、それが原因で公開制限がかかってしまうというケースもあります。

ゲーム実況の場合にも製作者の許諾が必要となるケースがありますが、Steamにて配信されているゲームについては(非商用に限り)配信や動画制作を推奨しているそうです。

ビデオポリシー

 

 

4.失敗点と改善点、などなど

・口が透けた

何を言っているのかさっぱり分からないと思いますので、実際に見て頂きましょう。

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お分かり頂けただろうか

よく見ると背景が透けてますね。原因としてはクチバシ部分を黄色で塗っていたのですが、クロマキー(画像の背景を透過するフィルター)に設定している緑と色が似通っていた為、一緒に透過してしまっていたのでした。

クロマキー合成とは?グリーンバックとブルーバックの違いって?|クロマキー撮影スタジオなら越後屋スタジオ

色相 - Wikipedia

対策としてちょっとだけ赤みを混ぜてなんとか透過を防ぎました。

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なんでキメ顔してんだろう

このキャラは2、3色しか使っていないのでこのぐらいで済みましたが、あまりカラフルなアバターにしてしまうと後々の調整が難しいかもしれません。デザイン段階でちょっと考慮しておくといいかもしれないですね。

 

・表情に乏しい

上で書いた通り、自分の眉の動きに連動して翼が上下するようになっていて、アバター上での眉は目の開閉の時にしか動きません。「目は口程に物を言う」ということわざがある通り、眉を少し傾けるだけでも怒りや悲しみ、困惑といった感情を表現する事が出来ますが、その利を自ら捨ててしまっているのですね。

またクチバシなので開閉しか表現出来ず、口角の動きによる笑いや不満の表現も不可能です。同じ顔であっても表情が多彩な方が見ている側としては感情移入しやすいでしょうし、もっと人間寄りな顔にしてもよかったかもしれません。

 

・企画力、コンテンツ力が足りない、おもんない

本当に傷付くので絶対に言わないでください。

 

・音量、ビットレートの調整不足

最初の配信では全体的に音量が小さくなってしまい、それ以降でも画質がやけに低くなったり、反対に高くし過ぎてフレームレートがカクカクになったりと配信に関するトラブルが幾度かありました。

最初は非公開設定でテストとして30分程配信してみて、アーカイブを見ながらOBSやYouTubeの設定を少しずついじっていくのがいいかと思われます。

 

 

5.最後に

僕は機材を揃えてからちまちまと作業を進め、3日程で初配信にまで漕ぎ着けました。それ程の専門知識も資金も必要無く、週末の1、2日でこのぐらいのクオリティーのものは制作出来るんだなぁと分かり大変有意義でした。

僕自身、このアバターにも段々と愛着が湧いてきたり、アニメーション制作に試行錯誤する事に面白味を感じたりと、当初の予想以上に楽しんでいます。

最後となってしまいましたが、ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました。もしこの記事によって少しでも興味を持って頂けたり、Vtuber参入のハードルを低く感じて頂けたなら嬉しいです。

またここで紹介させて頂いたサイト様、そして様々な知識を分かりやすく丁寧に紹介して頂いている先人の皆様に心よりの感謝を申し上げます。

 

 

6.最後の最後に

たまにゲーム実況とかしてます。よろしければ何卒、何卒。

すかいらいんんん - YouTube

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』についての感想(ネタバレ有り)

公開前から見よう見ようと思いつつ、結局封切りから1ヶ月以上経ってやっと『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を見てきました。

備忘録の意味も兼ねて、感想を少し述べたいと思います。以下ネタバレ有り、思いついたまま書き連ねた乱文になるかと思いますのでご了承ください。

 

1.カイロ・レンについて

 前作で出生の秘密について触れられたカイロ・レンですが、今作では彼が何故ダークサイドに堕ちてしまったのかが語られました。といっても、6割くらいはスノークの影響、4割はルークがいらん誤解を招いたせいなんですが。ルークはちょっとした行き違いなんだよ、みたいな言い方してましたけど、夜中に目が覚めてライトセーバー持った師が枕元立ってるのに気付いたら誰だってキレる。

スノークに面と向かって「メンタルクソザココスプレ野郎」みたいに言われててちょっと笑っちゃったんですけど、やってる事は割と祖父であるダース・ベイダーの事跡をなぞってるんですよね。主人公と敵対しつつも仲間になれと勧誘し、自らの師が手を下そうとすれば土壇場で裏切って助けに入る。ただ、「アナキン・スカイウォーカーとして死ぬ事を選んだ」ダース・ベイダーと、「カイロ・レンとして生きる事を選んだ」ベン・ソロという真逆の道を進む事になったので、次作でどういう結末を迎えるのか予想が付かず楽しみです。

レイとの間の共感、反目、共闘、決別というくっついたり離れたりなやり取りもそこそこ楽しめました。というより、この映画の6割はそこにあるんじゃない?という気もしています。

 

2.ルークについて

ルーク役のマーク・ハミルも色々言ってたそうですけど、「ルーク・スカイウォーカーってこんな人間だったっけ?」という違和感がずっと付きまとっていました。弟子の育成に失敗してとんでもない事態を引き起こしちゃった、という負い目は分かるんですけど、それでもあんな偏屈老人みたいになるのかなぁと。

霊体として現れたヨーダとのやり取りには旧作っぽさを感じ、CGがEP5~6のパペット風なのも相まってちょっと感動して泣きそうになりました。でもこれルークじゃなくてヨーダに感動してるだけだな。

 

3.ポー・ダメロンについて

多分今作で1番がっかりしたのはこの人についてだと思います。前作だと凄腕のパイロットかつ優秀な前線指揮官という感じだったのに、今作では独断専行を繰り返しては事態を悪化させていくダメな奴という印象しか残りませんでした。

最初のファースト・オーダーとの艦隊戦では無茶な攻撃作戦で自軍に多大な損害をもたらし、責任を問われて降格されると超不満げ、おまけに反りの合わない上官に反発して勝手な作戦行動を採り、あまつさえ味方に武器を向けて軍事クーデター紛いの事まで起こす始末。俺こんな反乱軍見たくなかったよ。

「俺の作戦のお陰でドレッドノート(敵の主力艦)を落とせたんだぞ!」って主張してましたけど、作戦中に味方の損害が大きくなった時に撤退しろって指示してるんですよねこの人。惑星クレイトでの戦いでも最終的にビビって作戦中止しようとしてたし、上官とのホウレンソウが出来なかったせいで余計な被害が出てしまうし(これは上官も悪いんだけど)、なんでここまでダメ軍人の見本みたいなデバフをされちゃったんでしょうか。次回作ではまっとうに活躍してもらいたいです。

 

4.フィンとローズについて

レイが旅に出ている間、フィンの新たなバディとして登場したローズですが、最後に採った行動を除けば悪いキャラではないと思いました。その最後の行動でマイナス80点くらいになるんですが。

「憎い敵を倒すのではなく、愛する人を守る」という思想はいいんですけど、あんな事したって無防備な状態で敵の眼前にフィンが放り出されるだけですし、敵の兵器も破壊出来てないから事態は全く好転しないまま、ただフィンの覚悟をふいにしただけに終わってしまった。そこから急にキスシーンとか入れられても…

フィンはフィンで、レイとローズのどっち選ぶんだお前この野郎と言いたくなるラストだったので、次回作でしっかり決着してもらいたいです。

 

5.その他

カイロ・レンの「ジェダイもシスも、共和国も帝国も、古きものは皆滅びるのだ」というようなセリフ、最初は「旧シリーズとはこの作品で決別しますよ」という制作側からのメッセージなのかなと受け取って、「お前そう言ってるくせしてバリバリに旧作からのオマージュやってるやんけ」なんて変に腹を立てたりもしたんですが、別にそういう意図は込められてないんでしょうかね。そういうの抜きにしても露骨なオマージュばっかりでちょっと気にはなりましたが。

前作と大分雰囲気が変わったように感じられて、何故かと思って調べてみたら、監督がJ・J・エイブラムスからライアン・ジョンソンに変わってたんですね。前作は「J・J・エイブラムスだ!でもスター・ウォーズだ!」という感じに上手く2つの個性が混ざり合っていて、新しい世代のスター・ウォーズが始まるんだというワクワク感に溢れていたんですが、なんだか今作は「これ本当にスター・ウォーズ?」と言いたくなるような、そんな微妙な空気に終始包まれていました。次回作はまたエイブラムス監督になるようですが、果たして。

 

6.まとめ

上に書いてある内の8割ぐらいネガキャンじゃねーかと言われても仕方無いような内容になってしまいました。総括すると、「粗に思える部分や不満な点が散見されたが、部分的には楽しめたし、次回作には期待している」というのが嘘偽らざる感想です。

とにもかくにも新3部作の完結編たるEP9が待ち遠しい。次こそは公開日に見に行ってみたいものです。